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ポリオと浄水プラント

太田 良香

 

私は、2024年パキスタン、シンド州、カラチのShahbaz Goth(シャーバズ・ゴス)という村に浄水プラントを寄贈させていただきました。シャーバズ・ゴス村には、4,000人の村民がおりこの浄水プラントを利用します。

この村は、カラチの町からさほど遠くない村で、202412月、チームポリオジャパンとして、ポリオ根絶活動でカラチに行った際、浄水プラントの視察に行くことができました。

私が訪れた際には、村の大人も子どももたくさん集まってくれました。すでに生活用水としてわれているようで、大きなポリタンクを持って水を汲みに来ている親子にも会えました。

 

 

私は、勇気がなくて、水道から出た水を飲むことができなかったのですが、松本パストガバナーが飲んでくださいました。現地でコーディネートしてくださっているアリさんにも、「その水道水を飲むことが美しいことだよ」と言われてしまいました。

 

 

浄水プラントは、基本的に何かの施設の中に設置されます。それは、プラントが盗まれてしまうからです。この村では公民館の中にプラントが作られました。 壁の外に蛇口がつけられ、村の人々が自由に水を汲むことができます。 私の隣に写っている青年が、浄水プラントの管理をしてくれます。

 

 

私が浄水プラントを寄贈することになったきっかけは、2024年1月にパキスタン、カラチ付近の村やスラムの不衛生な水事情を実際に目で見たこと、カラチ電力の協力があり、プラントのみの寄贈で村に綺麗な水を供給することができることを伺い決意いたしました。

写真をご覧いただければ、想像してもらえるかと思いますが、パキスタンでは清潔な水の確保は難しい地域、衛生状態も悪い地域が多くあります。川の水が、生活用水であり、煮沸して料理や飲み水となります。村を訪問して、ポリオワクチンの接種を促しますが、多くの貧しい村では、綺麗な水が使えるようにしてほしいと言われます。海に近いカラチ近辺の村は、井戸を掘っても塩水です。浄水プラントで真水にしなければ、井戸水も飲めません。

そして、ポリオは、人から人へ、人の排泄物から他の人へ感染していきます。しかし、彼らには衛生面で感染を防ぐことは極めて難しい状況です。ポリオのワクチン投与が不可欠なのです。

 

 

カラチのホテルに泊まっていても、シャワーですら気を使い、水のありがたみが染みてまいります。日本では、何も気にせず、食事ができ、水道で手を洗い、歯磨きもできる。ありがたいですね。

 


キーワード:ポリオ、end polio

 

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